『頭文字D』を彩った伝説の名車列伝14 ホンダ NSX 編


■前衛的スタイルのエモーショナルな魅力

 NSXのスタイリングは独特だ。前述のようにミッド搭載されたエンジンの後方にトランクを備えているため、リアのオーバーハングが長いのが特徴である。それまでのミッドシップスポーツといえば、後端をスパッと切り取ったようなスタイリングが主流だった。こういった人の視線を集めるような、ある意味、前衛的なビジュアルもスーパーカーらしさであろう。

 実用性の高さに加えて、このスタイリングもまた、議論の余地があるクルマではある。しかし実際のところ、NSXはそのスペクタクルな走りとスタイリングによって高い人気を獲得し、国産スポーツカーの到達点のひとつとして、日本自動車史に鎮座している。

 NSXが、日本のみならず世界のスーパーカーの発展や進化に大きく寄与したといっても過言ではないだろう。

 実はかなりのロングセラーモデルであった初代NSX。さまざまなスポーツモデルが生産終了、あるいはモデルチェンジしていくなかで、約15年も販売され続けた。しかし、何年経ってもいいクルマはいいものだ。あの時代、日本の最高峰に立ったモデルは、今も色褪せない魅力を放っている。

■1話丸ごと掲載(Vol.634-635「加速するバトル」)

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