『頭文字D』名勝負列伝10 「神」が操る究極のFR対決 ハチロク対S2000編

『頭文字D』名勝負列伝10 「神」が操る究極のFR対決 ハチロク対S2000編

 クルママンガの代名詞にして金字塔、『頭文字D』(しげの秀一著)でのすばらしい「名勝負」を紹介していく本企画。今回紹介するバトルは、プロジェクトDとしては初の茨城遠征! 対戦相手はこれまた初めて組みすることとなる中年オヤジたち! 数々の修羅場をくぐり抜けてきたとされる「峠の神様」を相手に、拓海はどう立ち向かうのか?
(第28巻 Vol.370「決戦当日」~第30巻Vol.394「ゴッドフットはオレが倒す」より)
文:安藤修也 マンガ:しげの秀一

■連載第1回 激闘の「vs.RX-7(FD3S)編
■連載第2回 ハンデ戦「vs.シビック(EG6)編」
■連載第3回 至高の存在「vs.RX-7(FC3D)編」
■連載第4回 因縁の「vs.ランエボIV編」
■連載第5回 高橋涼介大活躍 「RX-7対ランエボIII編」
■連載第6回 エンジン載せ替え対決「ハチロク対ハチロク編」
■連載第7回 ついに拓海がプロと対決「vs.シビックR編」
■連載第8回 名車と恋の行方編「RX-7vs.RX-7編」
■連載第9回 非力なれど名車編「vs.カプチーノ編」

【登場車種】

■先行:トヨタ・スプリンタートレノ(AE86型)
→ドライバーは藤原拓海。プロジェクトDのダウンヒル(下り)担当。父親である文太がインプレッサWRXを購入して以降、毎朝の日課である配達を、ハチロクとインプで交互にこなすよう言いつけられる。結果、ハチロクとインプレッサのひとり妄想バトルを毎日繰り返したことで、ドライバーとして大きな成長を果たすことに

■後追い:ホンダ・S2000
→ドライバーは城島俊也。職業は医者。シャツはインする気難しそうなオヤジだが(笑)、拓海からはオーラが見えている。茨城の走り屋界隈では「ゴッドアーム(神の手)」と称されるハンドルさばきの達人で、ステアリング操作を右手1本だけでこなすのが特徴。ドリフトでもない、グリップでもない、そのちょうど中間で走るという。愛車のS2000は、車高を落として吊り下げ型リアスポイラーをつけた、硬派なマシンに仕上げられている。

【バトルまでのあらすじ】

 今回のバトルの舞台は茨城。たぶん筑波山だろうと予想される峠道で、あの東堂塾より強敵と言われるチーム「パープルシャドウ」と争う。拓海の相手は、後輩たちを制して、「若さと健康を保つため」(?)に中年暴走族が参加することとなった、「ゴッドアーム」こと城島俊也だ。

 コースは、「全長は短いがポイントがしぼりにくい」「路面のうねりが大きいし、スパッと一発で決まらない」(高橋啓介談)、「だらだらと旋回する出口の見えないコーナー多い」(拓海談)と、プロジェクトDの2人も、走行前から苦言を呈するが、この舞台が傑出したバトルを生み出すことになる。

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