拓海を二度苦しめたミドシップ使い!! 『頭文字D』人物列伝08【小柏カイ 編】

■ドライビングの天才性と勇猛さ

 いろは坂で行われた拓海とのバトルは、わかりやすく派手なものとなった。

 途中、MR2は宙を飛ぶし、ハチロクもそれに続く。さらに最後は、MR2とハチロクがともに2台横並びでジャンピングスポットを越える。最終的には落ち葉を踏んでしまったMR2がハーフスピンを喫して、カイは敗北してしまうのだが、負けたら負けたで、さっぱりと敗北を認める男らしさを見せている。

 喧嘩した二人がボロボロになって大の字で倒れたまま、「やるなお前」「お前もな」という言葉を交わすのは、古来よりマンガでのステレオタイプな好漢の表現だが、カイは一人でこれを演じている。バトル後の会話シーンには、彼の問答無用な男らしさが表現されているし、こんな風にいつだって真っ直ぐなところが彼の魅力でもある。もちろんそれは、彼の走りにも表出している。

 まず、父親から授けられた作戦だが、後ろから抜きさって完璧な勝利を演出するため、スタートではハチロクを先行させるきっぷの良さをみせる。

 さらに、拓海のスキのない走りを見て、自身「オキテ破りの地元走り」という、ガードレールの切れ目からヘアピンをショートカットする血気盛んな走りを披露し、さらにバトル終盤では2台並んで橋エリアに突入する度胸も見せつけてくれる。

 左足ブレーキや扱いの難しいミッドシップを自在に操る天賦の才能はもちろん、とにかくその走りからは、雄々しさがほとばしっている。まさに快男児である。

■1話丸ごと掲載(Vol.160「現れた強敵」)

■掲載巻と最新刊情報

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