「1万1千回転まできっちり回せ」。超名作コミック『頭文字D』にそんな名言があったのだが、中学生当時の自分にはそれがどれだけの話なのかよくわかっていなかった。
そんな担当が初めて乗った軽自動車は友人のヴィヴィオ RX-R。乗ってみると軽自動車なのに1万回転までタコメーターがある!! そしてシュンシュン回るし。
文太さんが言ってたのはこれか!! と当時は衝撃を覚えたものでした(違うけどね)。そんな超ド級の刺激タップリな軽自動車たちを振り返ります。
文:片岡英明/写真:ベストカー編集部
■商用車なのにバカッ速!! 今も続く軽スポーツの名車
パワフルで刺激的なモンスター軽自動車の代表は、スズキが1987年2月に送り込んだアルトワークスだ。
543ccのF5A型3気筒DOHC4バルブエンジンにインタークーラーターボを装着し、ネット値で64ps/7500rpmの最高出力を絞り出した。
ワークスは今でも鮮明に思い返せるほど異次元の、バカっ速い走りを見せていた。当時は商用4ナンバー車だったが、商用車でこれほど速い走りを見せたクルマはない。
鮮やかなピンク地のバケットシートにも度肝を抜かれた。
■三菱とスバルの強烈モデルも忘れるな
三菱が1989年1月に送り出したミニカのダンガンZZもシビれる痛快な走りが自慢だ。3気筒DOHCにインタークーラーターボだが量産車初の5バルブを採用し、その後フルタイム4WDが加わった。
ターボが威力を発揮してからの加速は強烈で、13インチの細いタイヤだからFF車だとトラクションを失って暴れだすことも少なくなかった。
パワフルで刺激に満ちた軽自動車の3位はスバルのヴィヴィオだ。RX-R(A)は658ccの4気筒DOHCエンジンにスーパーチャージャーを装着している。
1993年のWRC(サファリ・ラリー)に出場し、総合12位で完走したことを知れば、その凄さがわかるはずだ。
アクセルを踏むと難なく1万回転まで回り、豪快な加速を見せつけた。
■スズキの新旧名作もランクイン
360ccの軽自動車では1971年9月にLC10W型水冷2サイクル3気筒エンジンに3連キャブを装着し、痛快な走りを見せたスズキのフロンテクーペを挙げたい。
リアエンジンだからノーズを浮かせて一気に加速する。ゼロヨン加速は19秒47の俊足だ。操る楽しさも格別だった。
5位は迷ったが、660ccの3気筒DOHCターボに後輪駆動を組み合わせたカプチーノを選んだ。操る楽しさは文句なしで、ステアリングを握るのが愉しい。
3気筒ターボは、前期モデルも後期モデルもパワフルで、高回転でもパンチ力がある。AT車を選べるのも魅力のひとつだ。
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