『頭文字D』強敵、スバルインプレッサWRX STIの魅力と秘密!

■速さと強さとイージーさ

 圧倒的な速さ。日頃、4WDセダンのスタイリングに嫌悪感を抱く人も、作中で描かれるインプレッサWRXの、まるで男性ホルモンを撒き散らかすように走る姿には、胸を鷲掴みにされてしまう。何度か読み返せば、この完全な強さの虜になっている。

 そして、それはこの車両に誰が乗っているかという疑問につながり。のちに(数ページ先の話だが)それを知り、納得して、つい頬が緩んでしまうのだった。

 連載当時はモデルチェンジしたばかりで先代モデルになっていたとはいえ、4WDにハイパワーターボを組み合わせたラリー車ベースのモデルである。いくら天才ドライバーの拓海が運転していようと、相手が主人公だろうと、そういった次元で優劣が変わるものではない。

 実際、当時の市販車においても、インプレッサとランエボの走行性能は、他のスポーツモデルより頭ひとつ抜けていた。

 さらに、バトル中に1コマだけ描かれるインプレッサWRXのドライバーの口元は微笑んでいる。つまり余裕があったということで、ここから、イージーに速く走れるのがインプレッサWRXの良さでもあるよなと再認識させられる。

 ハイパフォーマンスに加えて、懐の広さまで持つこのようなクルマを、スバルは毎年のようにクオリティとボリュームを拡大し続けていたのだから、まったく感服である。

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