『頭文字D』を彩った伝説の名車列伝13 スズキ カプチーノ 編


■後継が望まれる不世出のモデル

 1998年に生産終了となったカプチーノには、後継モデルが存在しなかった。その後のスズキの軽スポーツモデルといえば、アルトラパン SSや2015年に復活したアルトワークスなどがあるものの、これらはハッチバックベースの実用性を兼ね備えたモデルで、純粋に走ることを目的としたスポーツカーとは違う。

 後継車が存在しないことは問題ではない。しかしクルマというものは、生産台数も少なく、販売終了後に同ブランドに同系統のクルマがなかったとなれば、時代の経過とともに存在が風化していってしまうものである(AZ-1も同様だが……)。

 同時代をリアルタイムで過ごした人にとって印象が極めて強烈だったモデルだけに、カプチーノの偉大さを受け継ぐモデルが欲しいと今も期待している人は多い。

 2002年にダイハツはコペンを発売した。他に軽スポーツカーがない時代に登場した同車は、多くのカーマニアに衝撃を与えた。だが、そのコペンにとって最大のインフルエンサーになったのは、誰あろうカプチーノである。

 カプチーノが走る姿を生で見たことがない人も、現在も販売され続けるコペンが街で印象的に走るシーンを目にすれば、カプチーノが軽自動車のスポーツカーの先駆として大きな影響を与えたということを実感できるに違いない。

■1話丸ごと掲載(Vol.295「思考停止」)

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