『頭文字D』名勝負列伝18 ハチロク以外で魅せた兄弟車対決! 180SX 対 S13シルビア

『頭文字D』名勝負列伝18 ハチロク以外で魅せた兄弟車対決! 180SX 対 S13シルビア

 伝説のクルママンガ『頭文字D』の名勝負を選出した「頭文字D名勝負列伝」が、読者のアンコールに答えて復活! 第18回目となる今回は、拓海がハチロク以外のクルマで見せた珍しいバトル。相手は名もないキャラクターだったが、拓海の実力と成長が垣間見えたショートストーリーを紹介する。

(新装版第5巻 Vol.96「悶絶 塚本先輩」より)。

文/安藤修也 マンガ/しげの秀一


【登場車種】

■先行:日産・シルビア(S13型)
→乗員は男女のカップル。男はキャップを後にかぶった、茶髪でロンゲのチーマー(←懐かしい)タイプ。女もかなり明るい髪で、厚底サンダルを履き、「ROXY」Tシャツを着た(当時よくいた)ギャルタイプ。お似合いの2人だが、いろいろな意味で相手が悪かった。塚本曰く「赤城の常連ですごいうまい奴」なんだとか。

■後追い:日産・180SX
→ドライバーは藤原拓海。助手席にはオーナーの塚本先輩、後席になつき。パッと見ふるノーマルっぽいが、ホイールとマフラーは変えている模様。なつきが「かっこいいクルマ」などとめちゃくちゃ褒めまくったことで、拓海が運転させてもらえることになった。

【バトルまでのあらすじ】

 赤城レッドサンズのケンタの挑戦を退けた後、今度は当時の最新4WDスポーツであるランサーエボリューションIVとのバトルも制した拓海とハチロク。“秋名のハチロク”の名は、群馬エリアを超えて他県でも知られるようになってきた。

 束の間の休息とばかりに、なつきと街中をブラついていた拓海は、サッカー部の2年先輩だった塚本に出会う。180SXを愛車とする塚本は走り屋を自称し、当然ながら拓海の腕前を知らないため、赤城山でのギャラリー(走り屋の見学)へ誘う。なつきが行きたいと言ったため、その夜、なし崩し的に3人で赤城山へ出かけることになった。

 しかし、その道中で塚本のあまりにもレベルの低い走りに同乗したため、ヘタサ加減にびびる拓海と、酔ってしまうなつき。頂上につき、拓海と塚本が見学へ行くなか、なつきはひとりで休むことになる。すると、たまたま車外でフラついた際に近くにあったシルビアS13にぶつかってしまう。

 オーナーのカップルにひたすら怒られ、なじられたところで、やっと解放されたが、なつきの心情的には穏やかではない。たしかに自分が悪かったとはいえ、「サイアクな気分…めちゃめちゃブルー」と半泣きになり、帰途は拓海に運転してもらうよう塚本にお願いする。

 拓海の運転によってなつきが落ち着きを取り戻したところで、先ほどのカップルが乗ったS13シルビアが、拓海たちの乗る180SXをパスしていく。「拓海くん!! あのクルマ追って!!」カップルの存在に気づいたなつきが叫ぶのであった。

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