『頭文字D』名勝負列伝14 ついに最終戦!! 高橋兄弟のRX-7に最強の敵現る vs. NSX編

『頭文字D』名勝負列伝14 ついに最終戦!! 高橋兄弟のRX-7に最強の敵現る vs. NSX編

 いよいよ「プロジェクトD」の神奈川遠征も最終戦! 相手は神奈川最強チーム「サイドワインダー」だ。

 今回はその最初のバトルでもある、ヒルクライム対決を紹介する。FDを駆る高橋啓介の前に立ちはだかったのは、国産車最強のミッドシップモデルNSXだった!

(第43巻 Vol.627「北条兄弟(後編)」~第45巻Vol.667「余韻」より)
文:安藤修也 マンガ:しげの秀一

■連載第1回 激闘の「vs.RX-7(FD3S)編
■連載第2回 ハンデ戦「vs.シビック(EG6)編」
■連載第3回 至高の存在「vs.RX-7(FC3D)編」
■連載第4回 因縁の「vs.ランエボIV編」
■連載第5回 高橋涼介大活躍 「RX-7対ランエボIII編」
■連載第6回 エンジン載せ替え対決「ハチロク対ハチロク編」
■連載第7回 ついに拓海がプロと対決「vs.シビックR編」
■連載第8回 名車と恋の行方編「RX-7vs.RX-7編」
■連載第9回 非力なれど名車編「vs.カプチーノ編」
■連載第10回 「神」が操る究極のFR対決 ハチロク対S2000編
■連載第11回 ミッドシップ使いとの再戦 vs.MR-S編
■連載第12回 ヒルクライムのFR決戦 RX-7vs.フェアレディZ編
■連載第13回 高橋涼介最後のバトル!! RX-7 vs.因縁のGT-R編


【登場車種】

■先行:ホンダ・NSX(初代)
→ドライバーは北条豪。箱根の「死神」こと北条凛の弟にして、「サイドワインダー」のエース。スタート前、高橋兄弟の仲のよさを目の当たりにしてジレンマを感じる。ピーキーなクルマを操り、コーナーワークの速さで勝負するタイプで、愛車は大型スポイラーとエアロパーツを取り付けた、まるでレースカーのようなルックスのスーパーNSXだ。

■後追い:マツダ・RX-7(FD3S型)
→ドライバーは高橋啓介。ここまでの神奈川勢とのバトル後、ライバルたちが下した評価は、「リアタイヤに体の神経が同調しているかのようなトラクションのコントールができる」、「ブースターに点火したジェット戦闘機のような領域に入っていく」など。愛車のFDは、今回のバトルに向けてセットアップを少々変更。カーボンボンネットも採用している。

【バトルまでのあらすじ】

 プロジェクトDのメンバーが箱根に乗り込んで、まずはバトル前日のプラクティス(練習走行)がおこなわれた。

 すると、啓介がマシンを降りるなり、「今までと比べものにならないくらいの人数がストップウォッチを持って立っているぜ」と報告。ダウンヒル担当の“シンジ”にデータは無用ということで、サイドワインダーはFDのデータを集中的に集める作戦に出ていたのだ。

 そもそもこのバトルは、それぞれのチームの参謀でもある、高橋涼介と久保英次との争いでもある。

 涼介は説明するまでもなくプロジェクトDの創設者で、そのカリスマ性と信頼とでチームを引っ張るリーダーだ。一方、久保は雇われ者だが、レースの理論と情報戦とを峠に持ち込み、勝つためのクルマを作ることを得意とする。

 事実、久保が参加したことで、サイドワインダー全体のレベルが劇的に引き上げられたという。

 久保の作戦は、これまでの神奈川3戦、そして今回のプラクティスで取れるデータを徹底的に洗い出して分析、そこから割り出されるセッティングをNSXに施し、アドバンテージを15秒取れるという部分まで計算している。

 しかし、プロジェクトDは分析されることがわかっていても、時間の限られたプラクティスを疎かにできるはずもなく、バトル前にして、圧倒的に不利な状況が作り上げられていた。

 そして、いよいよバトルが開始される……という場面で、北条豪の前に兄の北条凛が現われた。兄は今までの自分の行い(峠で悪さをして、家族にも迷惑をかけていたこと)を謝りつつ、「楽しめ」と弟に告げた。その言葉に、弟(北条豪)は涙するのであった。

次ページは : 【バトル考察】

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