『頭文字D』名勝負列伝21 FFとの因縁対決に高橋啓介が燃える! RX-7(FD)対インテグラタイプR

『頭文字D』名勝負列伝21 FFとの因縁対決に高橋啓介が燃える! RX-7(FD)対インテグラタイプR

 伝説のクルママンガ『頭文字D』の名勝負を選出した「頭文字D名勝負列伝」が、読者のアンコールに答えて復活! 21回目となる今回は、前回に引き続きプロジェクトDの栃木遠征からRX-7の火の玉バトルをお届けしよう。FFとの因縁の対決に啓介が燃える!

(新装版第10巻 Vol.228「FFターボを操る男」~Vol.234「決着のゴールへ」より)。

文/安藤修也
マンガ/しげの秀一


【登場車種】

■先行:ホンダ・インテグラタイプR(DC2型)
→ドライバーは酒井(下の名前は不明)。茶髪にそばかすという一見、モブキャラっぽい顔立ちながら、運転に集中すると笑ったような顔になる「スマイリー」の異名は伊達じゃなかった。愛車は、タイプRとしては初代となるDC2型インテグラで、カーボンボンネットや後付けターボを装着している。

■後追い:マツダ・RX-7(FD3S型)
→ドライバーは高橋啓介。「プロジェクトD」のヒルクライム担当。横暴な物言いが鼻につくところはあるが、彼なりに相手に気をつかっているそぶりもたまに見せる。兄の涼介は、拓海には的確なアドバイスをするが、啓介にはほとんど何も言わない。これも啓介の性格を慮ってのこと。

【バトルまでのあらすじ】

 高橋涼介が指揮する群馬選抜の県外遠征、その初戦として栃木でセブンスターリーフとのバトルに挑んだプロジェクトDの面々。完全アウェイの戦いでありながら、藤原拓海と高橋啓介のダブルエースは、それぞれがダウンヒルとヒルクライムを制して完全勝利を成し遂げた。

 次に涼介が設定した対戦チームは、やはり栃木県をホームとする東堂塾。その実態は、元ラリーストでもある東堂商会の社長が設立したドライビングテクニックの特訓教室で、そのレベルの高さは、かつて涼介や拓海を苦しめた須藤京一もここのOBであったほどだった。

 まず初戦、ダウンヒルでは、東堂塾内でも現役最強にして歴代トップ3に入るテクニックを持つと言われる二宮大輝がシビックタイプRで拓海のハチロクとバトル。ハチロクが先行すると、ブレーキングの達人として知られる二宮のプレッシャーを「あえてミラーを見ない」ことで克服した拓海は、なんとか一本目をそのままの位置でやり過ごす。

 そして前後を入れ替えた二本目、実は一本目では涼介の指示で回転数を抑えて走っていた拓海が本領を発揮すると、コースを熟知した地元ドライバーである二宮の走りを完全に凌駕。最後は、二宮が得意とするブレーキングで、シビックをパスしていった。

 ダウンヒルで敗北したことにより、プロジェクトDは速さだけじゃなく高い戦略性も持ちあわせていることに気づいた東堂塾の面々。そして次のヒルクライム担当として名乗りを挙げたのは、二宮と並んで東堂塾でもトップクラスの実力を誇る酒井。FFターボのインテRとFRターボのRX-7によるヒルクライム対決が始まる───。

次ページは : 【バトル考察】

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