ポルシェの至宝はMFG王者が駆る!!『MFゴースト』名車列伝01 911 GT3編


 伝説のクルママンガ『頭文字D』の意思を現代に受け継ぐ次世代のクルママンガ、『MFゴースト』。2017年の連載開始時から圧倒的な読者人気を獲得しており、12巻発売時点の現在で、ついに単行本累計発行部数300万部を突破した。

 同作品に登場したクルマたちの世界観と魅力を読み解いていく本連載。第一回目となる今回は、MFG前年のチャンピオンである石神風神が操るポルシェ911 GT3(991型)を取り上げる。その戦闘力にふさわしく初戦の予選でトップタイプを叩き出した同モデルの矜持とは?

文/安藤修也
マンガ/しげの秀一

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■偉大なモデルのサーキット仕様

 現代において、「911」という3ケタの数字が車名だということは、クルマに興味のない人でも知っている。このクルマこそ、まさに「ポルシェ」という偉大なブランドが長きに渡って磨き続けてきた真珠のような存在であり、クルマの形をした世界遺産である。

 なんといっても、911は歴代モデルすべてが卓越した走行性能を備えており、世界の名だたるスーパーカーたちと比較され、それぞれの時代で名勝負を繰り広げてきた。また、丸型ライトを中心としたアイコニックなスタイリングが特徴的で、歴史上、これほどデザインイメージを変えていないモデルは存在しない。さらに、世界的な人気と知名度を獲得した存在でありながら、現代では異端であるところのRR(リアエンジン・リア駆動)を採用している点も興味深い。

ポルシェ 911 GT3(991型)/全長4545×全幅1852×全高1269mm、エンジン:3.8L水平対向6気筒DOHC(475ps/44.9kgm)

 911のなかでも「GT3」というのは、サーキット走行向けに戦闘力を高めたハイパフォーマンスグレードであり、そのスタイリングと走行性能は、まさにスーパースポーツ。“サーキット向け”ということで、エアロパーツやロールケージを装着し、軽量化やブレーキなど各部の強化が施されており、これはある一定のレベルに達したドライバーに向けた、クルマの側からもドライバーにハイパフォーマンスを求めるモデルである。

■そのパフォーマスと容姿はまるで“帝王”

 「GT3」が最初に登場したのは996型の時代で、1999年にカップ戦参戦用の限定車として追加された。その後、好評だったことからカタログモデル化され、997型、991型と代が進むにしたがい、当然のごとく戦闘力は高められてきた。また、911の他のグレードにおいてターボが主流となる一方で、GT3だけはNA(ノンターボ)エンジンのまま進化しており、ここがGT3の最たる特徴であるとともに、スパルタンなピュアスポーツカーとしての面目躍如でもある。

 大型のリアウイングや(991型では)数多く開けられたバンパーのエアダクトなど、その姿形を見るかぎり、マンガやゲームでいうところのいわゆる“帝王感”を備えている。特に近年の世界のスーパーカーはどちらかといえばおとなしめなデザインが多いなかで、このアグレッシブなスタイリングの存在感は抜きん出ていると言えよう。

 作中では第4話で初登場し、MFG第一戦「小田原パイクスピーク」の予選5日目に出走。ギャラリーからは「速いなーさすがだよ」「安定感バツグン」などの声が聞かれる。しかし結論から言ってしまえば、GT3オーナー、およびファンにとっては残念な話になるが、作中に登場するGT3は、圧倒的戦闘力を持っていながらやられてしまう“やられ役”となってしまっている。

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