■ヴァンテージから降りてきたのはゴージャスな美女!
『MFゴースト』に初めてヴァンテージが登場したのは、第154話「英国から2人目の挑戦者(チャレンジャー)」。緒方とミーティングをしていた夏向の前に、突如「ズドォフ」という轟音とともに姿を現したのだ。ここまでの『MFゴースト』でこれほど迫力ある登場の仕方をしたクルマはなかったに違いない。
そして同車から降りてきたのは金髪の8頭身女性である。多くの男性読者がそのセクシーさにノックアウトされたであろう。この美女はかつて夏向が英国にいた頃の恋人(←本人談。夏向は否定している)、エマ・グリーン。彼女もレーサーであり、夏向の同期生としてRDRS(ロイヤル・ドニントン・レーシング・スクール)で共にドライビングを学んだ仲であった。
現在、BTCC(英国ツーリングカー選手権)の現役ドライバーを務めるという彼女が日本へきたのは、1戦だけMFGにスポット参戦するため。夏向は、「キミには向いていない」「あそこ(RDRS)で学んだことだけでは、MFGには対応できない」と、エマの参戦を止めようとする。
しかし彼女はRDRSを3番の成績で卒業した実力者で(夏向は主席卒業)、夏向をして、「卓越した才能とセンスをもっていて…速いだけでなく…危険なドライバーです!!」というほどのドライバー。持って生まれた才能に加えて、自尊心も強く、当然参戦をやめることはない。なお、緒方の記憶では、過去のMFGにアストンマーティンが参戦したことはなかったという。その未知なる戦闘力に怖さを感じると共に、読者心としては期待が膨らむ。
■スポット参戦でどんな活躍を見せるのか?
その後、箱根ターンパイクで夏向が、「ヤジキタ兄妹」こと八潮翔と北原望の兄妹らとテスト走行をしている場面にも登場すると、八潮翔のロータス エキシージをいとも簡単にぶち抜いてしまう。そしていよいよMFGラウンド4「シーサイドダブルレーン」が開幕すると、いきなり予選からすごいことをやってのけるのである(詳しくは最新15巻で!)。
ヴァンテージの見どころは走行性能だけではない。何よりクラシカルとモダンの融合した美しいスタイリングからも目が離せない。バトル中に工芸品のように優雅な内装を見ることは難しいが、外観デザインやスタイリングの魅力は、しげの先生の軽妙な筆致でたっぷりと味わうことができるだろう。
アストンマーティンのマシンは、映画『007』の歴代シリーズにも登場しており、「ボンドカー」として大活躍する姿が見られるが、映画同様、マンガの世界でもアストンマーティン車の迫力の走行シーンが見られる。
■掲載巻と最新刊情報
【画像 ギャラリー】名車の実車を写真で見る!アストンマーティン ヴァンテージ編(10枚)画像ギャラリー