いよいよ「プロジェクトD」の神奈川遠征も最終戦! これまで数々の名バトルが描かれてきた名作マンガ『頭文字D』としても最後のバトルとなる。相手は神奈川最強チーム「サイドワインダー」。プロジェクトDは、ヒルクライムに続いて、ダウンヒルも勝利をおさめることができるのだろうか?
(第46巻 Vol.671「先行するシンジを追え」~第48巻Vol.717「栄光のゴール(後編)」より)。
文:安藤修也 マンガ:しげの秀一
■連載第1回 激闘の「vs.RX-7(FD3S)編」
■連載第2回 ハンデ戦「vs.シビック(EG6)編」
■連載第3回 至高の存在「vs.RX-7(FC3D)編」
■連載第4回 因縁の「vs.ランエボIV編」
■連載第5回 高橋涼介大活躍 「RX-7対ランエボIII編」
■連載第6回 エンジン載せ替え対決「ハチロク対ハチロク編」
■連載第7回 ついに拓海がプロと対決「vs.シビックR編」
■連載第8回 名車と恋の行方編「RX-7vs.RX-7編」
■連載第9回 非力なれど名車編「vs.カプチーノ編」
■連載第10回 「神」が操る究極のFR対決 ハチロク対S2000編
■連載第11回 ミッドシップ使いとの再戦 vs.MR-S編
■連載第12回 ヒルクライムのFR決戦 RX-7vs.フェアレディZ編
■連載第13回 高橋涼介最後のバトル!! RX-7 vs.因縁のGT-R編
■連載第14回 高橋兄弟に立ちはだかる最強の敵 RX-7 vs. NSX編
【登場車種】
■先行:トヨタ・スプリンタートレノ(AE86型)
→ドライバーは乾信司。チャーミングなルックスは明らかに○学生だが、亡き父はラリーストでその才能を受け継ぐ。家庭の事情もあり小4の頃から箱根を走り始め(←ダメ絶対!)、いかにブレーキを踏まずに走り続けられるか、ゲーム感覚で峠の走りを覚えた。愛車は母親の所有するハチロク。
■後追い:トヨタ・スプリンタートレノ(AE86型)
→ドライバーは藤原拓海。プロジェクトDのダウンヒル担当にして、北関東最速のダウンヒラー。今回、自分より若い相手とは初めてのバトルとなる。最後のバトルということで、これまで倒してきたライバルたちが「全員集合!」とばかりに箱根に集結しているのも一興だ。
【バトルまでのあらすじ】
高橋啓介と北条豪とのヒルクライムバトル中から、その動きは始まっていた。
同バトル開始前、乾信司は「メンドくさい」という理由で、まだ決戦の場に姿を現わしていなかった。しかし、ヒルクライム中にコース脇に立ち寄った際に、ギャラリーとして来ていた佐藤真子に恋心(のようなもの)を抱く。
さらに、バトルを見て感動で涙を流す真子に影響を受けた純情少年は、一転、「ヒーローになってみたい」、「走りたい! ボクもあんなふうに!」と心境の変化をみせ、ひと皮むけるのであった。大人になるってそういうことだ!
2人が操るマシンはどちらもハチロクだが、拓海のハチロクは3ドア、信司のハチロクは2ドアモデル。前者は空力的に優れており、サーキットのレースで有利。後者は、ボディ剛性が高いのでラリーやジムカーナに向いていると言われている。そういう意味では、公道がステージとなるこのバトルでは、信司のハチロクのほうが向いていることになる。